天然芝と人工芝の違いを9項目で比較|後悔しないためのポイントとおしゃれな事例も
庭に芝を採用したいけれど「天然芝」と「人工芝」で迷っているという方は、多いのではないでしょうか。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、どちらを採用すべきかはケースバイケースです。
そこで今回は、天然芝と人工芝の違いを徹底的に比較します。
後悔しないためのポイントやそれぞれの芝におすすめのタイプ、天然芝のおしゃれな施工事例などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
コラムのポイント
・天然芝は芝草を敷き詰めた芝生であり、人工芝は芝に見立てた合成樹脂を敷き詰めたものです。
・どちらもメリット・デメリットがあるため、様々な項目を比較して天然芝と人工芝を選びましょう。
・施工によって仕上がりに差が出るため、経験や実績のある外構・エクステリア業者に依頼することをおすすめします。
Contents
天然芝とは
天然芝とは、植物である芝草を植えてつくる芝生のことを指します。
その名の通り「天然」なので、芝草が伸びたり枯れたりする点が特徴です。
メリット
天然芝のメリットをご紹介します。
・柔らかな肌触りで安全性が高い
・1年を通じて芝の変化を楽しめる
・自然素材の外構と相性が良い
・お手入れ次第で長持ちする
天然芝は植物本来の肌触りや景観を楽しめる点が魅力です。
春夏には青々とした美しい芝が庭に彩りを添え、茶色く枯れることで冬の訪れを感じさせてくれます。
人工芝と比べて柔らかな色味の天然芝は、植栽や石などの自然素材と馴染みが良いです。
また、天然芝は植物のため、日々のお手入れ次第で美しい景観を維持することができます。
デメリット
天然芝のデメリットをご紹介します。
・芝刈りや肥料撒きなどの手入れが必要
・育たなかったり枯れたりする可能性がある
天然芝は日々の水やりはもちろん、芝刈りや肥料撒きなど様々な手入れが必要なため、手間に感じる方もいます。
また、手入れを怠ったり敷地の環境によっては、天然芝が根付かなかったり枯れてしまうリスクがあることを理解しておきましょう。
人工芝とは
人工芝とは、芝のような見た目の合成樹脂を地盤面に敷き詰める芝生のことです。
様々なデザインや耐久性、機能性の人工芝があり、グレードによって価格にバラつきがあります。
メリット
人工芝のメリットをご紹介します。
・1年中緑の芝を楽しめる
・日当たりが良くない所でも敷ける
・雨が降ってもぬかるまず汚れにくい
人工芝は冬枯れがないため、1年中緑の芝を楽しめる点が魅力です。
天然芝を敷くには不向きな日当たりが良くない庭でも敷くことができます。
土や砂利の上にシート状の人工芝を敷くため、雨が降ってもぬかるまないのもうれしいポイントです。
人工芝は細かな穴が開いているタイプが一般的なため、水溜まりができることも防げます。
デメリット
人工芝のデメリットをご紹介します。
・樹脂は熱に弱いため火気厳禁
・耐用年数に合わせて張り替えが必要
人工芝の材料になっている樹脂は熱に弱い素材なので、BBQや花火などの火を使うアクティビティを行うことはできません。
年々劣化していくため、購入した人工芝の耐用年数に合わせて張り替えが必要です。
【天然芝・人工芝】9つの項目で徹底比較
天然芝と人工芝を様々な項目で徹底比較します。
①デザイン性
芝は広範囲に施工されることも多いため、庭の印象を大きく左右します。
天然芝と人工芝のデザイン性の高さについて比較しましょう。
天然芝 | 人工芝 |
---|---|
〇 天然の植物ならではの柔らかな色味 〇 冬枯れがあるため四季の移り変わりを楽しめる × 一部分だけ枯れて見栄えが悪くなるケースも |
〇 青々とした鮮やかな緑が特徴的 〇 枯れることがないため 緑の芝を1年中楽しめる × 商品のグレードによっては安っぽく見えることも |
自然な美しさの天然芝に対して、人工芝は色の鮮やかさが魅力です。
ただし、人工芝は幅広い価格帯やグレードがあるため、中には安っぽく見えるものもあります。
天然芝は石や植栽との相性が良いため、自然素材を活かしたおしゃれな庭に仕上げたいときにおすすめです。
②使い勝手の良さ
せっかく芝を敷くなら、たくさん活用できるような庭にしたいですよね。
それぞれの使い勝手の良さを比較しましょう。
天然芝 | 人工芝 |
---|---|
〇 BBQや花火などのアクティビティも楽しめる × 泥汚れが付きやすかったりぬかるみが気になったりするケースも |
〇 泥汚れを気にせずにお子様やペットと遊べる × 人工芝に使われている樹脂素材は耐火性が低いため火気厳禁 |
人工芝は火を使うアクティビティは避けた方がいいですが、天然芝なら安全性に配慮すればBBQなども楽しむことができます。
一方で、人工芝は土の上に敷くため、お子さまやペットを遊ばせても汚れにくい点がうれしいポイントです。
庭の用途に合わせて芝の種類を決めましょう。
③お手入れの楽さ
庭の広範囲に芝を敷くなら、お手入れも比較すべきポイントです。
必要なお手入れや大変さを比較してみましょう。
天然芝 | 人工芝 |
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× 水やりや肥料まきなどの手入れが必要 × 芝刈り機の購入が必須 × 夏場は特に高頻度で手入れしなければならない |
〇 デッキブラシやホウキで掃くなどの簡単なメンテナンスでOK 〇 砂や土は掃除機をかける方法もおすすめ |
植物である天然芝の方がメンテナンスに手がかかります。
暖かい時期は、高頻度で水やりや草刈りが必要なため、お手入れを楽しめるという方に天然芝はおすすめです。
一方、人工芝は基本的にメンテナンスフリーで、砂や落ち葉などが気になるタイミングでお手入れをすれば問題ありません。
④施工性
施工性の高さによって、芝生が敷ける範囲が変わってきます。
それぞれの特徴を確認しましょう。
天然芝 | 人工芝 |
---|---|
〇 目地張りや市松張りなど施工方法にバリエーションがある × 日影や水はけが悪い箇所では芝が育たないケースも |
〇 日当たりが悪いところでも施工できる 〇 コンクリートの上などにも敷ける × 下地の仕上がりによっては水はけが悪くなる |
天然芝は植物なので、日当たりや水はけの良さが成長に関係します。
環境が悪い場所では上手く根付かずに枯れてしまうケースもあるため、施工場所には注意しましょう。
人工芝は日当たりが悪いところでも施工できます。
ただし、水はけが悪いとカビが発生する可能性もあるため、人工芝の下地を整えることが大切です。
⑤虫・雑草問題
虫が発生したり雑草がたくさん生えたりすると、庭の満足度は下がってしまいますよね。
それぞれの特徴と対策を確認しましょう。
天然芝 | 人工芝 |
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〇殺虫剤・除草剤などを使って対策ができる × 植物なので虫が寄り付きやすく、芝生を食べる害虫が発生するリスクも × 芝の隙間から雑草が生える |
〇 天然芝と比べて虫が寄りにくい 〇 人工芝+防草シートで雑草を防ぐことができる × 壁際やつなぎ目から雑草が生えてくることがある |
天然芝は、虫が寄り付きやすく隙間から雑草が生えることもありますが、殺虫剤や除草剤で対策できます。
芝生を食べてしまう害虫が発生することもあるため、日頃から注意しておきましょう。
人工芝は虫が寄り付きにくく、芝の下に防草シートを敷けば雑草対策ができます。
壁際やつなぎ目から雑草が生えてくることもありますが、除草剤が必要なほどはないケースが多いです。
⑥表面温度
庭でお子さまやペットが遊ぶなら、芝の表面温度も確認したいポイントです。
温度が上がりすぎると、夏場は芝で遊びにくくなりますので事前に確認しておきましょう。
天然芝 | 人工芝 |
---|---|
〇 植物は水を蒸発させることができるため、芝の表面温度は上がりにくい |
× 熱を吸収しやすいため、夏場は人工芝の表面が高温になることがある |
天然芝は、夏場でも表面温度は上がりにくいため、遊んでいても負担がかかりにくいです。
人工芝は日当たりが良い場所だと高温になるケースもあるため、打ち水をしたりシェードで日差しを遮ったりするなどの対策をしましょう。
⑦初期費用
初期費用についても比較しましょう。
天然芝 | 人工芝 |
---|---|
〇 人工芝と比べて価格が抑えられるため、広範囲に取り入れやすい |
× 商品によって価格に幅があるが、天然芝より初期費用がかかりやすい |
天然芝は人工芝と比べて初期費用が抑えられるケースが多いです。
人工芝は価格帯に幅がありますので、見た目や機能性、耐用年数などをチェックしながら、コストパフォーマンスが高い商品を選びましょう。
⑧メンテナンス費用
メンテナンスにかかる費用も確認しておきましょう。
天然芝 | 人工芝 |
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× 芝刈り機の購入が必須 × 定期的に除草剤や殺虫剤、肥料の購入が必要 × 水やりの水道代がかかる |
〇 メンテナンス費用はほとんどかからない 〇 ホウキなどのご家庭にあるものでお手入れ可能 × 耐用年数に応じて張り替えが必要なため、まとまった費用が必要 |
天然芝は芝刈り機の購入が必須で、必要に応じて除草剤や肥料などを購入する方も多くいます。
対して、人工芝は特にメンテンナンス費用はかかりませんが、張り替え時にまとまった費用が必要です。
⑨耐久性
美しい芝の庭をどのくらい維持できるかも確認しておきましょう。
天然芝 | 人工芝 |
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〇 しっかりと手入れをしていれば、長期間良い状態を保つことができる × お手入れをしないとすぐに枯れるケースも |
〇 摩擦や色あせに強く耐久性が高い × 商品のグレードによっては5年程度で張り替えが必要 |
天然芝は植物なので、環境やお手入れによって状態が変わります。
数年で枯れてしまうこともあれば、人工芝よりも長く美しい状態をキープできるケースも少なくありません。
対して、人工芝は商品によって耐用年数にバラつきがあり、5~15年のものが一般的です。
【天然芝・人工芝】向いているタイプを解説
天然芝と人工芝のどちらが向いているのかをチェックしてみましょう。
天然芝がおすすめなご家庭
天然芝がおすすめなご家庭のタイプをご紹介します。
・お手入れを楽しみながら庭を育てたい
・四季の移り代わりを感じる外構にしたい
・BBQなどのアウトドアも楽しみたい
お庭をメンテナンスする時間が十分に取れる方や、手入れを楽しみたいなら天然芝がおすすめです。
他の植栽などと一緒に天然芝を採用し、四季が感じられる美しい景観の外構づくりをしてくださいね。
天然芝と火元の距離を十分に離せば、BBQや花火などをすることもできます。
幅広いアクティビティを満喫したい方は、天然芝の庭がマッチするでしょう。
人工芝がおすすめなご家庭
人工芝がおすすめなご家庭のタイプをご紹介します。
・1年中青々とした芝を楽しみたい
・こまめに手入れする時間が取れない
・庭の日当たりが期待できない
お庭を手入れする時間が取れない方やメンテナンスを楽にしたいなら、人工芝を選びましょう。
簡単な掃除などで、1年中美しい景観を保つことが可能です。
隣地に高い建物などがあって庭の日当たりが悪い場合にも、天然芝が育たないリスクを想定して人工芝を選ぶことをおすすめします。
土の上に施工する人工芝は泥汚れが付きにくいため、ドッグランやお子さまの遊び場にしたいという方にもぴったりです。
天然芝・人工芝の庭で後悔しないためのポイント
天然芝や人工芝の庭で後悔しないためのポイントを確認しましょう。
天然芝の場合
天然芝の庭づくりで後悔しないためのポイントをご紹介します。
・メンテナンスの内容と頻度を事前に確認する
・日当たりや水はけを考慮して庭のレイアウトを決める
・芝刈り機の収納場所を検討しておく
天然芝は手入れが大変で後悔したという意見も少なくありません。
採用する前に手入れの内容や頻度、メンテンナンスにかかる費用などを確認して、現実的か検討することが大切です。
天然芝が良く育つには、日当たりを確保する必要があります。
日差しが庭に届き、水はけの良い場所に庭がつくれるように、外構のレイアウトを工夫してみてくださいね。
また、忘れがちなのが芝刈り機の収納場所です。
屋外に物置を置いたり室内の土間収納にしまったりと、事前に収納場所を検討しておきましょう。
人工芝の場合
人工芝の庭づくりで後悔しないためのポイントをご紹介します。
・見た目の質にこだわる
・機能性や耐用年数をチェックする
・下地処理をしっかり行う
・防草シートも併せて施工する
人工芝は、商品によって見た目や機能性、耐用年数などが大きく異なります。
人工芝を長持ちさせたいなら、グレードにこだわって商品を選ぶことが大切です。
人工芝の下に防草シートを敷くことで雑草対策が可能ですので併せて採用しましょう。
また、人工芝の下地の仕上がりが悪いと水はけが悪くなり、カビや害虫が発生する原因になります。
施工力が高い業者に依頼し、平らで締め固められた下地の上に人工芝を施工することがポイントです。
天然芝のおしゃれな外構の施工事例
天然芝を使ったおしゃれな外構の施工事例をご紹介します。
広々とした天然芝の庭でガーデニングを楽しむ
広々とした庭全体に天然芝を施工した事例です。
たくさんの草花や樹木も取り入れ、庭の手入れやガーデニングを楽しめる、自然豊かな外構に仕上げました。
形状にこだわった天然芝の庭
ジグザグとした形状が印象的な天然芝の庭です。
土の部分を残し、ガーデニングを楽しめるようにしました。
自然石や枕木と天然芝の組み合わせを楽しむ
天然石や枕木、コンクリートなど様々な素材が取り入れられた外構に、天然芝を施工しました。
部分的に天然芝を取り入れることで彩りがプラスされ、シンプルカラーの外構のデザイン性が高まります。
まとめ
天然芝と人工芝にはそれぞれメリットがあり、どちらを選ぶべきかはご家庭によって異なります。
用途やデザイン性、メンテンナンス性などを踏まえて、お住まいの庭に適した芝を選んでみてくださいね。
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