庭じまいで手入れのいらない庭をつくるメリットとは|作業例や費用相場も解説
近年、高齢になり庭のお手入れが難しくなったり、実家に誰も住まなくなったりして、庭じまいを考える方が増えています。
庭のお手入れが行き届かなくなると、害虫や害獣、災害リスクが増加するため、早めに庭じまいをすることが大切です。
しかし、どのように庭じまいをすれば良いのか、どれくらいの費用がかかるのかなど、気になることも多いですよね。
そこで今回は、庭じまいに必要となる基礎知識を分かりやすくまとめます。
庭じまいの目的やメリットを再確認し、どのような作業が必要でどれくらい費用がかかるのか、1つずつチェックしていきましょう。
コラムのポイント
- ・庭じまいとは庭木や雑草の処理・対策など、庭を維持管理しやすい状態にすることです。
- ・管理の手間や費用負担軽減、近隣トラブルの防止など、庭じまいのメリットを確認しましょう。
- ・庭じまいの費用は敷地の広さや依頼先によって変わるため、現地を見てもらい見積もりを出すのが確実です。
Contents
庭じまいとは?
庭じまいとは、植木や庭石、池などを整理し、維持管理しやすい状態にすることです。「庭の終活」と呼ばれることもあります。
素敵なお庭は住まいに彩りを与えてくれますが、庭木の剪定や草むしりなどのお手入れが負担になることも少なくありません。
※庭じまいを検討する方の例
- ・高齢になり庭の手入れが難しくなった
- ・相続した実家の庭を管理できない
- ・ライフスタイルの変化で庭が必要なくなった
上記のような理由でお庭の管理が難しくなると、庭木や雑草がのびて荒れてしまいます。
荒れた庭は衛生面や防犯・防災面でのリスクが発生するため、庭じまいをする必要があるのです。
庭じまいの目的やメリット
まずは、庭じまいで解決できることやメリットについて、1つずつチェックしていきましょう。
庭の管理負担を軽減
庭じまいをすることで、掃除やお手入れなどの手間を軽減できるのは大きなメリットです。
例えば、庭木を伐採すれば、落ち葉の掃除や剪定作業が必要なくなります。
花壇や土の部分を減らして、雑草が生えないようにするのもかなりの負担軽減になるでしょう。
植栽や土の部分を完全になくすのではなく、管理できる範囲に調整することも可能です。
近隣トラブルの防止
庭が原因で起こる近隣トラブルを未然に防げるのも、庭じまいのメリットです。
例えば、庭木を放置すると、枝が隣の敷地まで伸びて落ち葉や景観が悪くなり、トラブルになるケースがあります。
庭木自体を無くしてしまえば、近隣の方とトラブルになる可能性はなくなります。
将来の費用負担を抑える
早めに庭じまいをして荒れるのを防ぐことで、将来の費用負担を抑えることにもつながります。
庭が荒れてしまうとどんどん状態が悪化し、木や雑草が成長するため庭じまいの費用も増加します。
いずれ庭じまいをする可能性があるなら、なるべく早めに着手することで、作業内容や処分費用などを抑えることができるのです。
建物の寿命を延ばし売却で有利に
あらかじめ庭じまいをしておくことで、建物の寿命を延ばし、将来売却するときに有利に働くのも意外なメリットです。
庭を放置して荒れると、建物にツタが伸びたり、枝で窓が割れたりして劣化を早める原因になります。また、庭木が伸びて日当たりが悪くなると、風通しが悪くなるのも劣化につながります。
庭じまいで敷地と建物をきれいな状態にキープすることで、物件写真や内見の印象が良くなるため、売却しやすくなる効果も期待できます。
庭じまいの作業例
具体的な庭じまいの作業例について、内容やメリットを解説します。
庭木の整理や処分
剪定が難しく伸びすぎてしまった庭木の整理や処分は、庭じまいの代表的な作業内容です。
庭木を放置すると枝が伸びたり害虫が発生したりして、自宅の敷地内だけでなく近隣に迷惑をかける恐れもあります。
庭木を減らしたり無くしたりすることで、掃除やお手入れにかかる負担や費用を大きく減らすことができます。庭木をある程度残す場合は、枝を大きく落とすなど負担のない方法を検討しましょう。
お手入れをしたくない場合や売却のための庭じまいでは、選定だけでなく伐採や伐根まで検討しましょう。
庭木に関する費用は、サイズや本数、伐根までするかどうかで変わります。
雑草の撤去と対策
春~秋にかけて成長する雑草の撤去や対策も、庭じまいの重要な作業内容の1つ。
雑草が伸び放題になると作業負担が大きくなり、処分量もかなりの量になるのでご自身での対応が難しくなります。
雑草は一度撤去してもまた生えてしまうため、防草シートや砂利などでしっかり対策しましょう。今後植木やお花などを植える予定がないなら、コンクリートにしてしまうのも1つの手です。
不用品の撤去
庭石や灯篭、レンガやブロックなど、ご自身で撤去するのが難しい不用品はプロに依頼しましょう。
石やレンガなどはほとんどの自治体がゴミとして回収していないため、ご自身で処分するのは現実的ではありません。トラックをレンタルしたり、専門回収業者に持ち込んだりすることはできますが、かえって費用が高くつく可能性も。
不用品をそのままにすると見た目が悪いだけでなく、虫が湧く原因にもなるので早めに処分しましょう。
ただし、大きな庭石の撤去には重機が必要で、処分費用も高額になるケースが多いです。邪魔にならない場所なら、そのままにして予算を抑える方も多いようです。
カーポートやウッドデッキの解体撤去
古くなったカーポートやウッドデッキは、景観を損ねるだけでなく倒壊やシロアリのリスクにもつながるので解体撤去するのがおすすめです。
カーポートの屋根は紫外線や熱で徐々にもろくなり、台風などで飛散して周囲の家や車に被害を与える恐れがあります。
木製のウッドデッキや縁側は古くなるとシロアリに食べられるケースが多く、家の土台まで被害が及ぶ可能性も。
今後使う予定が無くいずれ撤去する予定なら、庭じまいのタイミングで解体撤去を検討しましょう。
庭池の解体や埋め立て
庭池はそのままにすると水が腐ったり蚊が発生したりするため、解体や埋め立てをするのが一般的です。
水を抜いたり、コンクリートや石を撤去したり、庭池の大きさや造りによって作業内容や費用相場は変わります。
表面だけ埋めただけだと地盤が沈んでしまうケースなどもあるので、庭池の撤去実績がある専門業者に相談しましょう。
庭じまいの費用相場は?
前述したように庭じまいにはさまざまな作業内容があり、敷地の広さや状況によってどれくらいの費用がかかるか変わります。
同じ作業内容であっても、状況でかなり費用が変動するため、現地を見てみないと正確な見積もりは出せません。
同じサイズ・本数の木の伐採でも、周囲の状況や搬出経路の長さで費用は変わります。
例えば、建物や道路に近い場所に生えている木を伐採する場合、高所作業車やクレーン車などを使い、安全に枝を下ろさないといけません。道路に枝が落ちる場合は、交通整理が必要になることも。
また、伐採する木からトラックの位置が遠いと、搬出に時間がかかり人件費が多めに発生する可能性もあります。
このように、庭じまいは1軒ごとのオーダーメイドとなるため、作業ごとの単価で費用相場を確認するのはあまり意味がありません。費用を知りたいときは、プロに現地をしっかり見てもらい、正確な見積もりを出してもらいましょう。
庭じまいはどこに頼む?
いざ庭じまいを検討するとなると、どこに見積もりや作業を依頼すべきか迷いますよね。
※庭じまいの相談先
- ・造園業者や庭師
- ・ホームセンター
- ・総合リフォーム店
- ・シルバー人材センター
- ・解体業者
前述した庭じまいの作業に対応できる選択肢は上記のようにさまざまです。
しかし、敷地全体の庭じまいを相談するなら、伐採や解体など総合的に対応できる専門の造園業者がおすすめです。
ホームセンターや総合リフォーム店でも庭じまいを相談できますが、下請け業者への発注になるため余計な中間マージンがかかってしまいます。
シルバー人材センターはリーズナブルに庭じまいできることもありますが、どのようなレベルの方が来るかは、頼んでみないと分かりません。
解体専門の業者もエクステリアや庭木の解体処分は依頼できますが、部分的に庭を活かすようなプランには対応できない可能性もあります。
普段から庭造りを専門としている造園業者なら、自社の職人や重機で庭じまいにワンストップで対応できるため、スピーディーな対応やコストパフォーマンスも期待できます。
敷地の状況や将来の用途に合わせて、柔軟なプランを提案してもらえるのも造園業者のメリット。
なるべく庭じまいするお住まいの近くで、地元密着営業している造園業者やエクステリア専門店に相談してみてください。
庭じまいでよくある疑問
庭じまいを検討する際、疑問に感じる方が多いポイントをまとめました。
お祓いはした方がいい?
日本では神道や風水的な考えから、庭木の伐採や池の解体などをする際お祓いをした方が良いという意見も多いです。
庭じまいでお祓いをすべきかどうかは、ご本人や家族の意見で決めれば問題ありません。
神社やお寺に祈祷をお願いしたり、塩やお酒でご自身でお祓いをしたり、方法はさまざまです。
今まで生活に彩りを与えてくれたお庭に感謝をして、できる範囲でお祓いを検討しましょう。
庭じまいは自分でできる?
庭じまいの費用を抑えるために、ご自身でできることを考える方も多いようです。
時間や体力に余裕がある方は、草むしりや不要物の処分などご自身でできることで庭じまいの費用を抑えるのがおすすめです。
植木は可燃物として処分できる自治体も多く、鉢植えも不燃物扱いで家庭ごみとして出せる可能性があります。不要物を少しずつ処分しておけば、プロに庭じまいを依頼する場合でも費用を抑えられるでしょう。
ただし、大きい木の伐採や伐根、ブロック塀などの解体や処分は、専用の道具が無いと難しいことも多く、ケガのリスクもあります。できる範囲で庭じまいに取り組み、難しい部分はプロに相談しましょう。
まとめ
庭はお手入れをしないと木や雑草が伸びて荒れてしまい、近隣トラブルや建物の寿命を縮める原因になります。
剪定や草むしりなどのメンテナンスが難しい場合は、なるべく早めに庭じまいを検討してトラブルを防ぎましょう。
つくばガーデンは、お庭の専門店として培った技術とノウハウを活かし、ご自宅にぴったりな庭じまいプランをご提案いたします。
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